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産経新聞で報道!沢田県議の不正 産経ニュース

2017/07/24 15:56 に 田中寿夫 が投稿
埼玉県議会の“魔の二期生”
         「つとむ新聞」発行で政活費不正受給 
          豊田真由子氏に続き…頭を抱える自民党埼玉連  

自らの政治活動を報告する「つとむ新聞」の発行をめぐり、政務活動費を不正受給した自民党の沢田力(つとむ)埼玉県議(49)が7月12日、辞職した。不正受給の総額は1200万円以上にのぼるとみられ、詐欺罪などで刑事告発された。地元では、号泣会見で衝撃を与えた第二の野々村竜太郎事件に発展するのでは-と緊張が走っている。その手口は、白紙の領収書に自分で金額や氏名を書き込むというもので、筆跡などから不正が発覚した。エリート街道を歩んできた沢田氏だが、あまりにもずさんな手口で政治生命を絶たれた。

「おいしいところだけ持っていくタイプ」

 沢田氏は同県大宮市出身。早大本庄高校(同県本庄市)から早大へ進み、卒業後は三菱商事に入社した。さいたま市議を3期務めた後、県議に転じ、2期目だった。着実にステップアップし、地元の評判は悪くなかったという。

 ただ、自民党県議団の関係者は「仲間と協力しようとせず、おいしいところだけを自分で持っていくタイプで浮いていた」と証言する。エリート意識の高さが鼻につくと感じる同僚議員が多かったようだ。

 政活費の不正受給が発覚したのは、議員の不正・不当行為を監視する市民オンブズマンによる指摘だった。つとむ新聞のポスティング代約545万円をPR会社に支払ったとする領収書が偽造した疑いだ。

夫人に付き添われ辞職願提出

 問題となったのは平成23年~27年度分の8枚の領収書。PR会社は「沢田氏と取引はない」と証言。沢田氏は当初、「取引がある」としていたが、その後、県議団の聞き取り調査に対し「白紙の領収書に(自分で)金額や氏名を書いた」と一転して偽造を認めた。

 沢田氏は県議団に約545万円を返還。県議団を除名となり、12日に小林哲也県議会議長に辞職願を提出し、受理された。夫人に付き添われ、人がいない朝早い時間帯に議会に訪れて辞職願を提出したという。

 メディアや同僚との接触を避け、辞職願を提出したとみられる。民進党や共産党の県議だけでなく、身内の自民党県議団からも「説明責任を果たすべきだ」との声が相次いだ。

 不正受給発覚後、沢田氏と接触した県議団関係者によると、「発言が二転三転し、最後には何を言っているか、まったくわからない状態だった」という。

 「違うだろーっ!」に続く不祥事

 自民党県連関係者は沢田氏の政活費の不正受給問題に頭を抱える。6月に衆院埼玉4区選出の2期生、“ピンクモンスター”こと豊田真由子議員が週刊誌で秘書への暴言や暴力が報じられた。元政策秘書をののしる「違うだろーっ!」発言のインパクトがあまりに大きく、都議選で自民党が都民ファーストの会に大敗した一因になったとされる。

 議員不祥事が相次ぎ、自民党への逆風が強まる中、沢田氏の不正受給問題が発覚し、県連では「県議会でも魔の2期生か」と頭を悩ませる。そんな中、13日には、沢田氏に新たな疑惑が浮上した。つとむ新聞の制作などを発注していた印刷会社の領収書を偽造し、約694万円の政活費を不正受給していた疑いだ。

「勝手に社印を作られた」 本人とは連絡取れず…

 産経新聞の取材に応じた印刷会社の社長は「(政活費で請求した)23~27年度分の領収書11枚のうち、8枚は知らない」と回答。さらに「勝手に社印を作られた。8枚分の代金はもらっていない」と語った。

 沢田氏の政活費の不正受給を調査してきた狭山市民オンブズマンの田中寿夫代表幹事は「領収書の氏名の文字と、『つとむ新聞』の氏名の直筆の文字が同じだ」と指摘。オンブズマンもあきれるほど、ずさんな手口で領収書を偽造していた。

 このほか、ポスティング代金の相場は1枚当たり4~5円程度だが、その10倍となる40円で委託したという領収書もあるという。エリート街道を歩んできた沢田氏らしからぬミスを犯して不正が発覚した格好だ。

 県議団は約694万円の政活費の不正受給を確認し、全額返還を求める意向だが、いまだに本人と連絡が取れていないという。不正受給の総額は1200万円以上とみられ、兵庫県の野々村竜太郎元県議の約1800万円に次ぐ規模だ。<

 問われる説明責任~迫る捜査の手

 釈明会見を行わず、雲隠れする沢田氏だが、すでに捜査の手が迫っている。川村準さいたま市議が浦和署に詐欺罪などで県警浦和署に告発し、受理された。県警は既に捜査を本格化している。また、狭山市民オンブズマンも、さいたま地検に告発状を提出している。

 不正受給の温床となったつとむ新聞には沢田氏の笑顔の写真とともに「声を力に、不可能を可能にする」との言葉が記されている。残念ながら、不正受給について沢田氏の“声”は一切聞こえてこない。むしろいまは領収書の偽造で、不正受給という不可能を可能にしていた沢田氏の姿しか見えてこない。

      ◇

 政務活動費 地方議員の調査研究、研修、広報などの経費として議員報酬とは別に税金から支給される。平成12年に「政務調査費」として導入された。24年の地方自治法改正で名称が変わり、国への陳情など「その他の活動」に広く使えるようになった。具体的な金額や使途は条例などで定める。埼玉県議会では、27年度の政務活動費は県議1人当たり月額50万円で、各会派に人数分を年4回に分けて交付。すべての支出について、会派名や県議名での領収書の添付が義務付けられ、残余分は県に返還する仕組みとなっている。沢田力氏が所属していた最大会派の自民党県議団の執行率は100%。

号泣会見の野々村竜太郎・元兵庫県議 嘘の収支報告書を提出し、政務活動費約913万円をだまし取ったとして昨年7月、神戸地裁は詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使で懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。判決によると、野々村被告は平成23~25年度、東京や福岡、城崎温泉(兵庫県豊岡市)などに計344回の「日帰り出張」をしたなどと嘘の収支報告書を県議会に提出し、政活費約をだまし取った。涙ながらに釈明を繰り返した号泣会見が話題を呼んだ。 

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