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政活費判決/制度の必要性から見直せ 神戸新聞 社説 2018/02/20

2018/02/19 16:51 に 田中寿夫 が投稿

 「正当化される余地はない」「犯情は悪質である」。判決に厳しい言葉が並んだ。

 神戸市議会の会派「自民党神戸」(既に解散)の政務活動費(政活費)不正流用事件で、詐欺罪に問われた3人の元市議に対して昨日、神戸地裁が有罪判決を言い渡した。

 1人は懲役2年6月で、2人は1年6月だった。被害額の返還に努め市議を辞職しているなどとして、いずれも執行猶予4年となった。

 3人は公判で、議員活動の調査研究に充てるべき政活費を詐取したことを認めた。「第2の給料のような感覚だった」とも証言した。

 犯罪行為は複数年に及ぶ。領収書を偽造するなどの手口を含め、裁判長の「悪質」との言葉にうなずくしかない。

 裁判所が認定した被害額は2300万円に達する。使途には同僚議員への貸し付けや会派の裏金が含まれ、ほかにも詐欺行為の恩恵を受けていた議員がいたことは明白だ。

 裁判長も「本件会派内での政務活動費に対する意識に相当の問題があった様子がうかがえる」と言及した。

 3人はベテラン議員で、不正に手を染め続けた罪を問われるのは当然だ。だが同じ会派の同僚議員にも有権者は厳しい批判の目を注いでいる。使途をさらに透明化しなければならない。

 判決言い渡しの約6時間後、神戸地検は、やはり政活費の不正受給で書類送検された元神戸市議を詐欺罪で在宅起訴したと発表した。

 元市議は「自民党議員団」に所属する若手議員だった。公金を扱う感覚のまひが、市議会内に広がっていたことは疑いようがないだろう。

 とはいえ、現行の制度で政活費の使途をしっかりと点検するには限界がある。厳格に調べるなら、白紙の領収書を議員に渡した業者の税務調査にまで踏み込むことが必要だ。

 そこまでして、政活費を維持しなければならないのか。支給額について納得のいく説明もなければ、調査研究の効果のほども分からない。他県でも地方議員の有罪判決が出ている。存廃を含め、政活費の制度を根本的に見直すべきだ。

 

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